肥料の原材料まで伝える

販売

前回の続きです。

勇気を出してドアを開けました。

長居は無用

飲食店さんが、わりと時間的に余裕があるという時間帯とはいえ、見知らぬ人間が突然尋ねてベラベラと喋り出すのは、印象が良くないでしょうから、手短に済ますことを意識していました。

急いでいるサラリーマンのイラスト

店長さんを呼んでいただいて、用意していた【A4紙1枚(種の品種、使っている肥料、栽培方法、こだわり、自己紹介)】と【当時収穫していたほうれん草1束、白菜1玉】をお渡しし、「新しくこの土地で農業を始めました、初めて収穫できた野菜です。良かったら食べてみてください。ご感想をいただけると嬉しいです。」とご挨拶をし、栽培方法などの説明を軽くさせていただいて2~3分ほどでお店を後にしました。

すると翌日、その店長さんから連絡があり「詳しくお話を聞きたいので、○月○日にお店へ来てくれないでしょうか?」とのことでした。

すべて答えましょう

指定された時間にお店に到着し、店長さんとお話をさせていただきました。話というより、面接みたいな感じだったかもしれませんね。

色々と質問されました。「なぜこの土地に来たのか?どのようなこだわりを持っているのか?配達してもらえるのか?」などなど、普通に農業をしていれば答えられるようなことなので、丁寧に答えていきました。

初めて訪れた日にお渡ししていたA4用紙を見ながらお話をしていたのですが、店長さんから「この紙に使っている肥料は【有機肥料】と書いてありますが、原材料は何でしょうか?」と訊ねられました。

男性看護師の表情のイラスト「疑問」

私は「魚粉、油かすを発酵させたものです」と答えましたら、

(魚粉ぎょふん・・・魚を粉にしたもの)

かつお節のイラスト

「私どものお店にはアレルギーがひどいお客様もいらっしゃいます。その肥料となった魚のエサは遺伝子組み換え飼料を食べて育った魚でしょうか?そういった食品でも反応が出るお客様・気にするお客様もいらっしゃいますので知りたい」とのことでした。

さすがにそれは即答することができませんでしたので、「肥料会社に問い合わせてまた後日ご連絡します。」とお店をあとにしました。

肥料会社に問い合わせる

肥料の原材料である魚の食べていたエサを聞いてこられた農業者はなかなかいないのではないでしょうか。【野菜の肥料の原材料のさらに原材料】みたいなものですからね。

肥料のイラスト

肥料は直接は食べることができなくても、巡り巡って、最終的には人の口に入るものですし、農業をやっている人間は責任を持ってすべて答える必要があると思っていますので、さっそく肥料会社に電話で問い合わせました。

「貴社の肥料を使わせていただいて、野菜を生産しているのですが、出荷先のお客様が遺伝子組み換え飼料(エサ)を食べた魚を使って作っている肥料かどうかを知りたい、ということでした。アレルギー反応が出る方もいらっしゃるようですので、お答えいただけるとありがたいのですが」と訊ねました。

さすがにそういった質問をされた経験がなかったのでしょう、電話口で「え!?どういうことですか!?」と多少狼狽した様子でしたが、質問をわかりやすく伝えると、ご理解いただいたようで、「原材料の仕入れ担当者に聞いてみます。本日、担当者が休みを頂いているので後日ご連絡差し上げます」と電話を切りました。

聞くだけで問題は解決される

数日後、その肥料会社の担当者さんから電話がありました。

「お問い合わせいただいた件ですが、弊社の肥料原材料の魚は、遺伝子組み換え飼料(エサ)を使わずに育てた魚です」との回答をいただきました。

テストの問題用紙のイラスト

肥料会社さんからの電話を切ったあとは、お店に連絡し「遺伝子組み換え飼料は使っていない」とお伝えしました。

「それでは、次回からお野菜をお願いします」と、それから私の野菜を取り扱っていただくようになりました。

口に入れるものですから、お客さんは疑問に思っていることを聞きます。それをコチラが嘘・偽りなくすべて答えれるようにすれば信頼を得ることができるのかもしれません。。

お客さんから聞かれて、その時にすぐ答えることができなければ、「これもなにかの勉強だ」と色々な方に聞いて回ると、自分の成長にも繋がるし、なによりお客様のためにもなります。

自分の一瞬の面倒くささよりも、その先にいるお客さんを優先させるように意識すれば、間違った結果は起きないと思います。

今後、飲食店等に野菜を出荷しようと考えている方や、売り先を探している方の参考になれば幸いです。

それではまた次回。

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